とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

アーサー王 最後の戦い〜サトクリフ・オリジナル



いよいよ最終章。

目次

第1章:扉の外の闇
第2章:毒りんご
第3章:五月祭
第4章:王妃の部屋にて
第5章:二つの城
第6章:王位を奪うもの
第7章:最後の戦い
第8章:りんごの樹の茂るアヴァロン
訳者あとがき


アーサー王の円卓に、モルドレッドがやってきます。
終わりの始まりってやつですね。
アーサー王物語の最初の方で、アーサーがモルゴースの策略に嵌められて、もうけた子供です。

母から密かに、アーサー王を破滅させるよう、指示を受けていました。
それだけでなく、王位簒奪の野望もあったみたいです。

モルドレッドは宮廷に入るなり、ランスロットとグウィネヴィアの関係に気づきます。
この頃になると、ランスロットとグウィネヴィアは、お互いの気持ちを抑えるのをやめているようです。
ランスロットとしては、聖杯の冒険で、あれだけ苦労してグウィネヴィアへの気持ちを断ち切ろうとしたのに、聖杯にダメ出しされたせいで、やけになっちゃったんでしょうか。
グウィネヴィアも、ランスロットの息子ガラハッドを現実に見て、嫉妬からその気になったのか?
逃げられると、追いたくなる心理でしょうかね。

アーサー王はそんな二人の関係を、表向きは知らないことにすることで、宮廷内の秩序を保っていたのでした。

モルドレッドは、危うい三人の関係を利用して、アーサー王の宮廷をかき乱そうとします。
雰囲気が悪いのを感じ取ったランスロットは、例によって宮廷から距離を置くことに。
聖杯の冒険でも一緒だったボールスにだけ、自分がどこにいるかを告げて姿を消します。

しかし、モルドレッドはそのくらいではめげません。

ピネルを焚き付けて、グウィネヴィア主催の晩餐会でガウェイン暗殺を企てます。
ガウェインはアーサーに忠実だったので、邪魔だったのです。
りんご大好きガウェインのために、グウィネヴィアがわざわざ用意したりんごには毒が塗られていました。
ところが死んだのはパトリスでした。
予定外だったけど、機を利用するのに才能あるモルドレッド。
グウィネヴィアを、犯人に仕立て上げます。


疑われたら、疑いを晴らすために誰かが彼女の代わりに戦わないといけません。
なのにグウィネヴィアときたら、肝心の時に、自己弁護もせずに思わせぶりに失神しちゃう。
そんなだから、騎士たちもグウィネヴィアの潔白を、信じられません。

危機を知らされ、帰ってくるランスロット
正体を隠すため、白馬にまたがり身元を示す盾をあえて持たず、黒一色の出で立ち。
黒と白のモノトーンで決めて、意外と地味派手好みなランスロット
ここぞというときは、必ず白馬を選択している。

あっさりと、告発の騎士マードルを倒すランスロット
でも自分がいると、騎士たちの結束が守れないことを知っているランスロットはまたもや姿を消します。

気分転換に、若い侍女と騎士たちのために、合同ハイキングを企画するグウィネヴィア。
王妃たるもの、夫の部下達の福利厚生にも気を配らねば。
ところが、グウィネヴィアに邪な気持ちを抱いていた、メリアグランスという城主に誘拐されてしまいます。

なんかするたびに、揉め事の原因になってます。

またもや救出にやってくるランスロット
今度は一騎打ちではなくて、お城攻め。
乗っていた馬を、待ち伏せしていた軍団に殺されてしまい、歩くしか無くなるランスロット
鎧や装備が重くて、馬じゃないと移動はとても無理。
中世の大方のお城と同様に、メリアグランスの城も高いところにありましたから、城までの道はずっと上り坂です。
でも、グウィネヴィアは助けなくちゃならないし。
そこに通りがかった荷馬車。
この際だから、荷馬車に乗せてもらうことにするランスロット
当時、騎士が荷馬車に乗ることは恥で、荷馬車に乗せられている騎士というのは犯罪を犯して処刑される時だけだったので、かなりの思い切り。
ランスロット、吹っ切れてます。

無事に城までたどり着くと、本領発揮とばかり暴れまわるランスロット
メリアグランスは、あえなく降参します。

改めて馬上試合で、ことの決着をつけることになります。
が、メリアグランスは勝てそうにないので、小狡い手を使ってランスロットを地下牢に幽閉。

いよいよ試合の時間が近づきます。
ランスロットの世話をしていた乙女が、情にほだされて逃がしてくれます。
あわやというところで、登場。
やっぱり白馬にまたがってるし。
しかも、左手を背中に縛った状態でメリアグランスを倒します。

このくだり、吟遊詩人が語るのを、子供だけでなく大人たちも、手に汗を握り固唾を飲んで、聞き入ったことでしょう。

さて、この試合のタイミングで、ハンガリーからサー・ウアという騎士がやってきます。
ウアは、呪いのため傷が癒える事なく苦しんでいました。
世に最高の騎士に、触れてもらうことで、傷が治ると言われてやってきたのでした。

宮廷中の騎士が触れても治らなかったのに、ランスロットが触れると、あら不思議、ウアは元気になりました。
これで、『世に最高の騎士』称号を取り戻して嬉し泣きのランスロット
聖杯の冒険編では、ガラハットに取られてましたもんね。

今のところ、目論見がことごとく外れているモルドレッド。
しかしめげることなく、アーサー王をせっついて、ランスロットとグウィネヴィアを罠にはめることに成功。
ついに、不倫の現場に踏み込まれてしまった二人。

覚悟を決めて反撃し、血路を開くランスロット
グウィネヴィアも連れてあわよくば駆け落ち、と思いきや、ここでグウィネヴィアは『私、仮にも王妃だし』と立場を優先して残ってしまいます。

アーサー王としては、立場上グウィネヴィアを処刑するしかなくなります。

一旦逃げたランスロットが、またもや派手に登場。
あわや、というところで、火刑に処せられる直前のグウィネヴィアを救い出します。
その際に、ガレスとガヘリスを殺してしまいます。
彼らはランスロットと戦いたくないので、あえて丸腰でいたのでした。

最高の騎士なんだから、丸腰の相手を倒すなんて、あり得ない。
と、無茶を言って怒り心頭のガウェイン。
ランスロット許すまじ、と、まじで怒ってます。

グウィネヴィアを連れたランスロットは、自分の領地に帰ります。
アーサー王の円卓の騎士の中には、アーサー王の親族以外にも、ランスロットの親族もたくさんいました。
彼らの多くがランスロットに味方して集まり、こうしてアーサー王の部下たちは、二つに分かれて戦うことになってしまいます。
言葉だけで、うまくアーサー王を誘導し、思い通りにコトを運んだモルドレッド。
我が手腕に自画自賛
腕っ節だけが重用されたこの時代、モルドレッドのような才能は、まず評価されなかったでしょうから、心の中で『やったね』と思っていたはず。

さて、ランスロットもなんだかんだ言って勢力のある領主なので、いざ戦いとなるとアーサー王とは、互角の戦いとなります。

このままでは、お互いに疲弊して国は分裂、サクソン人たちの侵略を許してしまう。
そう思ったランスロットは、アーサー王にへ理屈を言って、とりあえずグウィネヴィアを返すことにします。
さらにアーサー王にもらった土地を離れ、元々の出身地ベンウィックへ隠居することに。

粛々と帰っていくグウィネヴィア。
それぞれの視点から物語を語ったら、面白そう。
事実は一つだけど、真実は各人それぞれ。

ところが、一旦和睦に承諾したものの、やっぱり迷いのあったアーサー王
モルドレッドのいいなりに、再びランスロットに戦いを挑みます。

そうして海の向こうで、父王とランスロットがぐだぐだ戦って、お互いを消耗させている間に、モルドレッドは早速、ブリテン島を我がものにすべく、最後の策略に入ります。
まずは、アーサー王ランスロットが、共に戦闘で亡くなったと偽の手紙を作成。
王位を継ぐために、グウィネヴィアと結婚しようとします。

このあたり、イギリスの王位継承とか相続のルールがよくわからんのですが、グウィネヴィアはグウィネヴィアなりに人望があって、彼女が承諾した王でないと、人民が納得しなかったから、なのでしょうか。

ところが、さすがにグウィネヴィアもモルドレッドの言い分はおかしいと、判断。
一旦は承諾したふりをして、モルドレッドを油断させ、ロンドンに逃げ込みます。
ロンドン城主サー・ガラガルスの助けを借りて、城に立てこもるグウィネヴィア。

そこで、モルドレッドは大司教デュブリシウスを脅して、無理やり即位しようとしますが、応じません。
デュブリシウスは密かに、モルドレッドを呪います。
呪いって、キリスト教の範疇だった?

魔法使いマーリンと違って、自分には呪いの力がないらしい、と無力感にかられたデュプリシウスは、密かに脱走。
”りんごの樹のアヴァロン”に隠遁します。

アーサー王はグウィネヴィアからの手紙で、モルドレッドの反乱を知り、ブリテン島に取って返します。
迎え撃つモルドレッドの軍を敗走させ、その後を追うアーサー王
モルドレッドは、あんまり実戦向きではなかったみたいですね。
それでもしぶとく、支援者を頼って逃げていくモルドレッド。

アーサー王は、とうとう”カムランの野”にモルドレッドを追い詰めます。
ここはかつてマーリンが予言した、終焉の地でした。

もうこの辺りになると、アーサー王、自棄のやんぱち状態。

瀕死のガウェインが、今際の際にランスロットへ手紙を送ましたが、それを読んだランスロットが、援軍を連れてやってくるのを待たずに、モルドレッドと戦いを挑み、相打ちになります。

せっかく、死後の世界から戻ってきたガウェインが
『一か月もたせたら、絶対、ランスロットが来るから、一か月だけ引き延ばせ』
と助言してくれたのに、休戦協定の場で、お間抜けな騎士が剣を抜いたせいで、全てがおじゃんになります。
ここでは騎士は蛇に噛まれて、つい剣を抜いちゃったことになってます。
大事の前には、部下への命令伝達はきっちり行き渡らせておかないと、いけないってことですね。

武勇では、それほどの評価をもらってなかったモルドレッドですが、その最期は、なかなかに骨がある。
アーサーの槍に刺し抜かれたまま、自分から前に進み、絶命前にアーサーに致命的な一撃を与えます。

とうとう、瀕死の重傷を負ったアーサー王

付き添っていたベディヴィエールに命じて、魔法剣エクスカリバーを湖の精に返し、自らも湖に身を葬ります。
その時迎えにきたのが、三人の女性。
なぜか妖姫モルガンもいる。
彼女は、運命の意匠を描くために、敢えて悪役を演じていたらしい。

ブリテンが絶体絶命の危機に瀕したら、戻ってくるから』
と言い残してアーサーは、船に乗って行ってしまいます。

一か月後、やっとやってきたランスロットは、全てが終わっていることを知ります。
とりあえずは、グウィネヴィアの消息を探してロンドンへ。

残念ながら、彼女はロンドンから姿を消していました。
さらに放浪するランスロット
アームズベリーに着いて、とある修道院に泊まったところ、そこの修道女となっていたグウィネヴィアに再会。

この世界では、還俗、という手は使えなかったらしい。
てか、使えたけど、もうその気の無くなってるグウィネヴィア。

がっくりきたランスロットは、今度はアーサー王の消息を辿って、アヴァロンを探します。

やがて”りんごの樹”の庵で隠者生活をしている、デュプリシウスに再会。
そこで、一緒に隠遁生活を送ることにします。
もう国とか政治とか、どうでもよくなってます。
そこに、弟のエクトルやら、ベディヴィエールやらの騎士達も集まってきて、みんなで同窓会状態。

やがて、草葺の粗末な礼拝堂は、石造りの立派な教会となり、人はそこをグラストンベリーと呼んだのでした。
彼らは、そこで死ぬまで、こころ穏やかに隠遁生活を送りましたとさ。









アーサー王と聖杯の物語〜サトクリフ・オリジナル



第2巻:アーサー王と聖杯の物語

目次
第1章:聖杯の騎士の誕生
第2章:雷鳴と陽の光
第3章:モルドレイン王の盾
第4章:ランスロットの失敗
第5章:パーシヴァル〜王と悪魔
第6章:ボールス、貴婦人のために戦う
第7章:ガウェインが幻をみて、友人を殺す
第8章:ランスロットの苦業
第9章:ボールスの決断
第10章:船と剣
第11章:乙女の死
第12章:コルベニック城にやってきたランスロット
第13章:水の解きはなたれる時
第14章:聖杯
作者の言葉
訳者あとがき

ここで、ランスロットの隠し子ガラハッドが登場。
アーサー王の円卓にあった『(誰も座ってはならない)危険な席』が、実はガラハッドの席だったり、アーサー王の時の剣と同じようなエピソードがあったりと、なかなかに派手な登場をしてます。

このガラハッド、馬上試合はめっちゃ強いし、”真の騎士しか抜けない”と書かれた剣を抜いちゃったり、伝説の盾を手に入れたりしてますが、喜ぶでもなく淡々としてます。

むしろ、同僚の騎士に声かけられても無視して行っちゃったり、逆に戦ってやっつけちゃったり、『聖杯を求める冒険は私の冒険なのです』と言っちゃったり、ちょっと空気読まなさすぎ。
と言うか、全然謙遜もしないところ、サイコパス寄り?

聖杯は、と言うと、王や騎士たちがみんなで夕ご飯を囲んでいるところに、ふいっと現れたかと思ったら、思わせぶりに消えちゃいます。

とにかく、この聖杯の秘密を見てこないと、落とし前(?)がつかない展開。

早速、旅に出る騎士たち。

と言っても、聖杯自体は、ガラハッドのお祖父さんが治めるペレス王国にある。
だけど、そこに行ったからって真実がわかるわけない。
という設定らしく、みなさん、足の向くまま、馬の行くまま進みます

大半は、そのまま国に帰っちゃったみたいなんですけど。

そこで、主要人物はガラハッド、パーシヴァル、ボールス、そしてランスロット
この四人がそれぞれに、時には一緒に、冒険していきます。
今度の話は、オデッセイアっぽい。

まずは、なんで聖杯がブリテン島にあるか、っていう話から。
だいたい、キリストが磔にかけられた時の血を受けた、とされる聖杯。
何がどうして、ヨーロッパの端っこのブリテン島に運ばれてきたのか、その辺、みなさんが納得できるようなこじつけ、もとい、来歴がないといけません。

そこで登場するのが、アリマタヤのヨセフ。
磔にかけられたキリストの遺体を引き取ったとされるユダヤ人。
義人ヨセフとも、言われてます。
この人は実在したらしい。
そのヨセフが、聖杯を持ってサラスと言う市に来た時、そこを治めるモルドレイン王に、戦に勝ちたければキリスト教の神に祈りなさい。
と言う、なんか本来の伝道活動を外れたような話を持ちかけ、聖杯に祈って戦争に勝ったモルドレイン王は改宗。
その後、ヨセフと息子はなぜかブリテン島にやって来ます。
モルドレイン王は後から付いて来て、そのままブリテン島に残りました。

ところで聖杯伝説は、アーサー王物語でしか出てこないらしい。
ギリシャ正教や西ヨーロッパのカソリックの世界では、言及されてないそうです。

インディ・ジョーンズでは、アーサー王の時代の後、スコットランドにあったのを、テンプル騎士団の騎士の手によって、ヨルダンのペトラ遺跡に移されたことに、なってましたっけ。

さてお話は、主要人物たちがお互いに、あちこちで出会っては別れて、と複雑に交差しつつ進みます。
まずは主役級のガラハッド編から:

ガラハッドは最初の頃、バグデマガス王とその息子オウェインと旅をしていて、モルドレイン王の盾に出会います。

この盾は、ある教会に保管されていたのですが、”正当な持ち主以外が持つと、その持ち主は非業の死を遂げる”と言われていました。
まずはアーサー王の騎士の一人バグデマガス王が、運試しにと持つことにします(一番年長だったから?)。
が、正当な持ち主ではないと判定されて、”白い騎士”に倒されてしまいます。
白い騎士は、その後もちょくちょく出てくる。
身元不明。
話の狂言回しというか、脱線しそうなところをまとめる役、というか。
その白い騎士に、『正当な持ち主』認定してもらい、盾をもらうガラハッド。
ついでに、盾の由来を騎士から教えられます。

モルドレイン王は、聖杯に近づきすぎて罰を受けますが、死ぬ間際に、この世で最高の騎士(ガラハッド)に触れることができたら自由になれると言われ、400年生きながらえて、彼を待ってました。
ここまで話を盛り上げてもらった割に、そっけないガラハッド。
あっさり、モルドレイン王を解放し、ついでに”最高の騎士に与えられるべき盾”ももらって、さっさとまた探索の旅にでます。

バグデマガス王の息子オウェインは、その後、ガウェインに『逆光でよく見えなかったから、間違えちゃった』と敵と間違われて殺されちゃいます。
でも、ガウェインからは逆光で見えなくてオウェインからは、ガウェインが判別できてたはずなので、どうもこの辺りの話は怪しい。
ともあれ、この聖杯探求に関わったせいで全くの貧乏くじを引く羽目になったバグデマガス王父子なのでした。

ガラハッドは盾を手に入れた後、旅の途中で20人の騎士に囲まれて危ないところのパーシヴァルを助けますが、名乗りもせずに、その場を後にします。
パーシヴァルは、この件の前にもランスロットと一緒の時に、やっぱりガラハッドに遭遇し、その時は敵と間違って戦い、ランスロットと共に簡単にやられて落馬。
ガラハッドは、名乗りもせずにいなくなる。
という目にあっており、ガラハッドにとって、パーシヴァルってなんなの?というような扱いをされてます。
その割には、健気にガラハッドと一緒に冒険したくて後を追っかけてるパーシヴァルくん。

ガラハッドは、パーシヴァルを助けた後、妙齢の乙女でいっぱいの城を解放し、話は前後しますがモルドレイン王の呪いを解き、さらに旅を続ける。
途中で、馬上試合をしているお城に遭遇。
奇しくもガウェインとエレクトルが、片方に加勢して戦っていました。
 彼らアーサー王の騎士の掟として、とにかく戦いがあったら、後先考えずに乱入することになってるみたいです。
さらにその時のルールとして、負けてる方に加勢する。
というのがあるらしく、その時、負けていたのが、対ガウェイン・エレクトルチーム。
ガラハッドは何も言わずに、負けてるチームに参戦。
ガウェインの頭に重傷を負わせて、またもや消え去ります。
この頭の傷のせいで、やる気をなくしたガウェインはキャメロットに帰ることにします。
そのちょっと前には、間違って盟友オウェインを殺しちゃったしね。

ガラハッドはせっせと馬を進め、とある隠者の庵で宿をとります。
そこにやってきた謎の乙女。
乙女に導かれて行くと、浜辺につきました。
そこには、一艘の船があってボールスとパーシヴァルが載っていました。
乙女は、実はパーシヴァルの生き別れの妹アンコレット
え、パーシヴァル、妹おったんか????
確か、パーシヴァルのおかんは戦ってばかりの男の世界を嫌って、生まれたばかりのパーシヴァルを連れて隠遁生活に入ったはず。
その時、さらに幼かったはずの娘は置いていったのか?
ここの謎は、英語だと兄弟姉妹の生まれ順が区別されない、ということを思い出して、姉だったんじゃないか、と考えればすっきりする。
翻訳者は、勇者より年上の乙女だとなんだか”らしくない”と思ったのでしょう。
日本のエイジズム事情を、垣間見ちゃったような気がしたりして。
ともあれ、アンコレットは自分の髪の毛をすっぱり切って魔法の剣を吊るす剣帯を作ったり、騎士達の道程を案内したり、と大変なご活躍。
もちろん、魔法の剣にはお約束の『相応しい者でなければ、持つことができない』由来があって、エレインのお父さんでガラハッドのおじいさんであるペレス王は、昔うっかり抜いてしまったせいで、呪いを受け怪我をして以来、ずっと病んでいるのでした。

指輪物語然り、英雄譚は男の子の世界の物語。
乙女達に、主要な役割は当てられていません。
アーサー王物語でも、お名前があって、それなりの役をもらってるのは、グウィネヴィアとエレインとこのアンコレット姫くらい。
グウィネヴィアときたら、大抵はお城で刺繍して暮らしてるし、エレインはガラハッド産んだらすぐ死んじゃう。
あとは、騎士ガレスの冒険に出てくるリオネットとリオネル姫。
実際は、もっといるのかもしれないけれど、基本、男の子の世界のお話です。

とは言え、深読みすると、案外とたくましい。
だいたい、話の始まりで騎士に助けを乞いにくるのだって、悪者の目をかいくぐって、何日も馬で旅をしてくるわけですから、馬には乗れるし、野宿だって野営だってお茶の子さいさい、どんと来い、じゃないと勤まらないわけで。

アンコレットは、聖杯探求の旅路の案内をしたり、剣帯を作ったりと例外的に活躍してますが、癩病にかかったある城主の妻を癒すために、献血して命を落とします。
そして死ぬ間際に、自分を船に乗せて海に流すよう兄達に頼みます。
聖杯を安置するべきサラスに先にいって待ってるから、と言い残すのでした。

汚れなき乙女の生血で湯浴みすると、皮膚病が治るとか、綺麗になる、というお話。
そういえば、美容法の一環として取り入れていた伯爵夫人がいたような気がします。
ハンガリーエリザベート・バートリ夫人でした。
昔から、割とよくあるモチーフなのでしょうか。

アンコレットの死後、城主と奥方は城の住民共々、神の怒りに触れて雷を落とされ全焼してしまいます。
アンコレット無駄死に、と思うのは私だけだろうか。

アンコレットの遺体を船に乗せ流したあと、ガラハッド、パーシヴァル、ボールスは別々にペレス王のいるコルベニック城へ向かいます。

ガラハッドは、途中でアンコレット姫の遺体を安置した船に遭遇。
なぜか船にはランスロットが乗っていて、しばらく一緒に旅をします。
ここで父子は仲直り(?)するも、ある日、白馬にまたがった騎士がやってきて、運命を告げ、またもや別々に旅をすることに。

ガラハッドはコルベニック城で、再びパーシヴァル、ボールスと合流。
さらに浜辺で、宝剣が乗っていた船を発見。
船には、先に聖杯が乗って待っていました。
このあたり、交通機関がいつも用意されていて便利。
船は自動運転。
3人が乗ると、そのまま旅を続けてサラスの街に到着。
アンコレットの遺体を乗せた船も、同時に到着。
アンコレットの葬儀を執り行い、聖杯も安置。
さあ、これでお仕事終わり、と思いきや、サラスの城主エスコラント王に詐欺師扱いされて、地下牢に投獄されてしまいます。
エスコラント王は、お約束通り病気になり、死ぬ間際に3人を思い出して牢から出しますが、その直後に死亡。

サラス市民は、ガラハッドを王にします。
ガラハッドは王になるより、聖杯の神秘を知りたかったので、しぶしぶ王になるも、聖杯の方から、神秘を明かしてくれます。

ところで、聖杯の神秘に触れると、人間は生身のまま生き続けることはできないお約束になっていて、そういうわけでガラハッドは昇天。
ガラハッドの死を確認した、パーシヴァルとボールスは、しばらくサラスに留まりますが、一年ほどして後を追うようにパーシヴァルも死んでしまい、事の顛末をアーサー王に報告するためボールスだけが戻ってきます。

この物語をまとめたのが、アーサー王の『聖杯探求』物語になるのでした。

ここが、ガラハッドを中心とした大筋。

これに、パーシヴァルの冒険とか、ボールスの冒険とか、ランスロットの贖罪の旅とかが、随時絡んできます。

パーシヴァル編:
パーシヴァルはガラハッドと一緒に旅をしたかったのですが、しょっぱなから置いていかれてしまい、ランスロットに声をかけられて、一緒に旅をします。
そこで、お互い知らぬままにガラハッドと遭遇。
名乗らぬままのガラハッド(物思いに沈んでいたので、気がつかなかったそうな。戦いの最中も物思いって???)にコテンパンにされて、ランスロット共々、落馬してしまいます。
ランスロットは、連戦連勝のプライドをズタズタにされて、意地になって無名の騎士(実はガラハット)を追いかけていくことにしますが、パーシヴァルは、傷が痛くてそれどころじゃないので、袂を分かつことにします。

ペレス王の国近くに来て、モルドレイン王の話を聞き、自分を落馬させた見知らぬ騎士がガラハッドと知り、後を追いかけるパーシヴァル。
ところが20人の騎士軍団に襲われ、絶体絶命の危機。
そこに通りかかったガラハッドに助けられますが、相変わらずガラハッドは、名乗りもせずに行ってしまいます。
ほんと冷たいガラハット。
冷たくされても、忠犬ハチ公みたいに、必死で追いかけるパーシヴァル。
けれど追いつけないどころか、馬も失ってしまい、ぐずぐず泣いていると、一人の女が『私の求める時に命令に従うというのなら』と馬を貸してくれます。
なんか怪しい。
とにかく、馬がいないと旅すらできないこの時代。
女から馬を借りてしまいます。
やっぱり、その馬は怪物でした。
気がつくと、珍獣奇獣だらけの孤島に置いてけぼりにされてます。
もともと、野生動物と共に育ったパーシヴァル。
なんとか珍獣と仲良くなりつつ、過ごしていると、馬を貸してくれた女が船に乗ってやってきます。
女に歓待を受け、誘惑されるパーシヴァル。
危ういところで、魔法が解け、神に祈って助かります。
ついでやってきたのが、無人の船。
今度のは神からのお使いだったらしい。
この船に乗って、孤島を脱出します。

船に乗っていると、とある浜辺につき、そこでボールスと合流。
ボールスを乗せてさらに、船の行くままに乗っていると、今度はアンコレットに導かれたガラハッドに合流。

あとは、サラスに行って死ぬまで、ガラハッドとほぼ一緒に行動します。

ボールス編:
ボールスは旅の途中で、悪辣な姉に虐げられる妹の貴婦人を助けます。
その後、チンピラ騎士に捕まった弟ライオナルを発見。
いざ助けに行こう、と思ったらそのタイミングで、別の悪い騎士に誘拐された乙女を発見。
どっちを優先するか迷ったボールスでしたが、やっぱここは女の子だよね、と乙女を救出に向かいます。
首尾よく乙女を救出したものの、今度は乙女から『家まで連れて帰ってください』と頼まれます。
そりゃ、か弱い乙女をその辺に置いておいたら、また誰かにさらってくださいと言っているようなもの。
気は焦りつつも、乙女を家まで送り届け、挨拶もそこそこに今度は弟の救援に向かいます。
ところが時遅く、ライオネルは殺されてしまっていました。
がっくりしながら、遺体を馬に乗せ通りかかった礼拝堂に安置するボールス。
その礼拝堂の隣のお城では、パーティの真っ最中でした。
城主である貴婦人に、誘惑されるボールス。
誘惑を振り切ると、貴婦人も侍女たちも悪臭と阿鼻叫喚の中消え失せ、気がつけば礼拝堂の側で座り込んでいるボールス。
ライオネルの遺体も、消え失せていました。
もしかしたら、ライオネルが死んだのも幻?
と期待すつつ、先へ進むボールス。
森のきわにあった隠者の庵で、宿を借りようとすると、そこにはライオネルが。
ライオネルは、二人の騎士に殺されそうになった瞬間、稲光がひかり、騎士たちが死んで助かったのでした。
ボールスは喜びますが、見捨てられて激おこぷんぷんのライオネルは、ボールスを許さず、殺そうとします。
間に入ってとりなそうとした隠者も殺し、さらに通りかかった円卓の騎士サー・コルグレヴァンスも殺してしまいます。
とうとう、ガチで戦う羽目になったボールスとライオネル。
そこに雷鳴が轟き、稲妻が走り。
我に帰った二人は、戦うのをやめてライオネルは自分が殺した隠者とコルグレヴァンスの弔いを済ませたあと、アーサー王の宮廷に戻ります。

ボールスは旅を続け、ある海辺でパーシヴァルの乗った船に遭遇、合流。
二人でさらに船で旅をし、ガラハッドに合流します。

ランスロット編:
ランスロットの旅は聖杯探求、というよりグウィネヴィアとの不倫の贖罪、ガラハッドとの和解が主になってました。

ランスロットは、成長したガラハッドがやってきて『最高の騎士なら抜ける』と銘のある剣をサクッと抜いちゃうわ、馬上試合で初めて負けるわ、と自尊心の危機に瀕してます。
その上、ガラハッドが現れたことでグウィネヴィアにはエレノアとのことを蒸し返されて、針の筵。

聖杯の探求に赴くものの、聖杯の慈悲に触れようとすると、拒絶されます。
不倫の罪を贖い、グウィネヴィアへの愛を断念しなければ、聖杯の恩恵に浴することはできないのでした。

パーシヴァルと袂をわかったあと、礼拝堂のそばで野宿していたランスロットは、不倫の罪のせいで聖杯の神秘に触れることができず、身ぐるみ剥がされてしまいます。
神父に告解をして、許しをえたランスロット
さらに、修行僧から苦行のための毛衣をもらい、生涯それを着て過ごすことにします。
臥薪嘗胆、みたいなものですかね。

その後、自分の装備を身ぐるみ剥いで持っていった騎士に遭遇。
あっさり倒して、愛剣ジョワイユを取り戻し、ちょっと自信を取り戻せたので、ガラハッドを探して旅を続けます。
馬上模擬試合の会場に、行き合ったランスロット
早速、負けてる方に加勢して乱入。
ところが、どんどん負けていきます。
あれ、思ったより俺、弱いし。
とまたまた自信喪失。

名も知らぬ黒い騎士にも負けて、馬を失い、すっかり投げやりになって、川の辺りでふて寝。

そこに、アンコレットの遺体を乗せた船が流れ着きます。
船に乗り込むと、事情を記した手紙を持った乙女の遺体が。
そのまま船に乗って、遺体と旅をしていると、ガラハッドに合流します。
そこで、父子はしばし旅をし語り合い、やっと和解。
しかし、白馬にまたがった騎士がやってきてガラハッドを連れて行ってしまいます。
ガラハッドは、これからモルドレイン王を呪いから解放するわけですが、ランスロットは、同席を許されなかったらしい。

船にそのまま乗っていると、コルベニック城に到着。
夢うつつに、ガラハッド、パーシヴァル、ボールスの3人が聖杯をサラスに戻すよう使命を受けたこと、ガラハッドがペレス王の傷を治したことを知ります。

チクチクする毛衣をきて、悔い改めようと真摯に祈ったけど、やっぱりグウィネヴィアへの想いを断ち切れなかったので、聖杯の神秘に触れることができなかったのでした。

そして、いよいよ最後の戦いへと話は続きます。











アーサー王と円卓の騎士〜サトクリフ・オリジナル



前々から、気になっていたのですよ。
アーサー王の物語。
やっぱりねイギリス関係の本とか、映画とか、ちょくちょく引用されてるじゃないですか。

シュレックにも出てくるし。

アーサー王と王妃グウィネヴィアと騎士ランスロットが三角関係にあって、それで色々こじれて大変だったらしい、と言う事以外はよく知りませんでしたので、一度は通して読んでみよう、と思っていたのです。

ネットやアマゾンのレビューによると、トーマス・マロリーによる小説が一応、原典らしい。
そもそもが、伝承や詩を集めた話なので、やたら長くて読むのに根気がいるらしい。
登場人物の行動に、古典であるとか、神話の世界の話であると言うことを考量しても、ついていけない点がたくさん見られるらしい。

などなどと、なんか読む気の無くなりそうな話ばかりが。
それでも検索していたら、サトクリフ版があることを発見。
ローズマリー・サトクリフ
この人の作品は、子供の頃、随分読んだものです。
『第九軍団の鷲』とか『王のしるし』とか、何度も読み返したな。

サトクリフ先生のご著書なら、最後まで読み通せるかも。
オリジナル、とうたっているだけに、だいぶ脚色されているみたいですけど、まあそこは大体の筋がわかればいいのですから。

図書館で検索したらすぐ借りられたので、早速、先週末読んでおりました。

第1巻:アーサー王と円卓の騎士

目次
第1章:アーサー王の誕生
第2章:石にささった剣
第3章:湖の剣
第4章:円卓
第5章:船、マント、そしてサンザシの樹
第6章:湖のサー・ランスロット
第7章:サー・ガウェインと緑の騎士
第8章:台所の騎士ボーマン
第9章:ランスロットとエレイン
第10章:トリスタンとイズー
第11章:ジェレイントとイーニッド
第12章:ガウェインと世にも醜い貴婦人
第13章:パーシヴァル参上
作者の言葉
訳者あとがき

アーサー王物語の始まりのお話。
個人的に一番参考になったのは、作者の言葉と訳者あとがき
でした。
大体の流れが知りたければ、こっちを読むとわかりやすい。

アーサー王以前、イギリスはローマの植民地でしたが、ローマが衰退して撤退してしまい、そのあとにサクソン人や北に追いやられていた先住民がやってきて、入り乱れての戦国時代状態になってました。
そこにアーサー王に該当する、とある英邁な王が登場して、ごちゃごちゃしていた国々をまとめ、それなりに安定した治政を敷いたものの、残念ながら一代で終わってしまい、またもやぐちゃぐちゃの戦国時代に戻ってしまったらしい。
まだ文字による記録も、一般的では無かった時代。
そのため、アーサー王については、口伝えの伝承や詩でしか伝わっていないらしい。
とはいえ、アーサー王と彼に仕えた騎士達の冒険物語は、イギリス人のアイデンティティ形成に大いに役立ったのでした。

さてお話は、魔法使いマーリンから始まります。
ここと、アーサー王誕生秘話は、サトクリフのオリジナルらしい。

マーリンは、アーサー王が王になるまでに、大きな力を発揮した人物なので、どんな人なのか詳しい説明があるのは、ありがたい。
彼は、とある王女の私生児として、生を受けます。
父親は人間ではない、らしい。
ただ日本やギリシャの神話のように、どこかの神様だったりもしない。
すでにキリスト教が入ってきていたから、でしょうね。

とにかくこのマーリンは、少年時代に生贄にされかけたくせに、逆に自分を捉えた王の破滅と、アーサー王の出現を予言します。
ここはいかにも神話っぽい、です。

その時は流れ、ブリテンの王ウーゼルが、敵方の奥方イグレーヌを見初めます。
そして、いつの間にか大魔法使いとなっていたマーリンの手を借りて、戦時中にも関わらず、奥方の室内に忍び込み、思いを遂げます。
と、同時期に敵方の王が戦死。

ブリテン王ウーゼルは、さっそく未亡人を妻にします。
そして生まれたのが、アーサー。
ここんとこは、アーサーがウーゼルの種じゃないと色々めんどくさいからじゃないの?
と、現代に生きるおばさんは考えなくもないのですが。

それはさておき、アーサーはマーリンの差し金によってウーゼル王の下ではなく、領主エクトルに預けられて育ちます。

アーサーが15歳になる頃、『そろそろ潮時だな』と思ったマーリンは、ロンドンの大司教デュブリシウスに会いに行き、クリスマスの日に新たな大王が示される、と言います。
奇しくもその時、教会の境内に剣が刺さった大理石が現れ、例の有名な言葉『この剣を抜くものが真の王なり』が刻まれていました。
お約束通り誰もが抜こうとしますが、抜けません。
そこで、剣を抜ける者を呼び寄せるため、表向きは大々的な馬上試合を開催することにします。

何も知らないアーサーは、馬上試合に出る兄貴分ケイの従者としてロンドンにやってきます。
そして、粗忽にもケイの剣を忘れてしまったので、通りがかりに見た剣を『ちょうどいいから借りちゃおう』と抜き取ってケイに渡します。
サクッと抜いちゃうあたり、いいですね。
ケイは、自分の剣じゃないのを持ってきたアーサーに、どこから調達したかを尋ねると、『ちょっとそこの境内から』みたいな答え。
剣の由来を知っていたケイは、此れ幸いと、自分が抜いたことにして父エクトルに報告に行きます。
が、エクトルはバカじゃなかった。
あっさりケイの嘘八百を見抜き、ついでにアーサーが真の王となることを知ります。
ところが、まだ若いアーサーを、王と認めることに疑問を呈する人も少なくなかった。
そこで、満を辞して現れるマーリン。
アーサーの誕生秘話を語り、あっという間に人心掌握。
こうして、アーサーは王となったのでした。

アーサーはマーリンの力を借りて、ブリテンを統一。
近隣の領主達を従えて勢力拡大。
この辺りを詳しく語ると、井上靖の“蒼き狼”っぽい話になるのでしょうが、さらっと流してます。
本編はどちらかというと、アーサーがブリテンを統一し、世の中が安定した頃を中心に語られます。

さて破竹の勢いで戦に勝ちまくり、統一間近のアーサー。
そこへ、母方の長姉モルゴースがやってきます。
ちなみに、母方の姉は3人いましたが長姉のモルゴースと三番目の姉モルガン(このお姫様は妖姫という二つ名までついてる)は執拗に、アーサー王や騎士達に呪い&罠を仕掛けてきます。
物語の悪役的存在です。

生まれてすぐ養子に出されたアーサーは、モルゴースの顔を知りませんでした。
彼女は、すでに子供もいる人妻でしたが、ある目的からアーサーを誘惑し、身ごもります。
折悪く、マーリンは恩師に会いに行ってて不在。
なのでモルゴースが怪しい、と警告できませんでした。
生まれた子供は、モルドレッドと名づけられます。
ここんとこ、伏線です。

父は違えど姉と弟の近親相姦、という大罪が出てきます。
マーリンの証言がなければ、父も同じってことになる。
キリスト教も入ってきていた時代、神話とは言え、良いのか? のっけから。

ひとまず、そのことは脇に置いておいて、アーサーはブリテンを無事に統一。
アーサー王の元に、様々な武勇に秀でた騎士達が集まってきて、お話が始まります。

とある珍獣(頭は蛇で、胴は豹で脚は鹿と言うキメラです)を追いかけるよう、運命付けられたペリノア王。
この人はアーサーより強かったんですけど、マーリンの魔術で家来にさせられちゃう。
それから、アーサーの異父姉妹の産んだ甥達。
そしてランスロット
嫁に来たグウィネヴィア。
グウィネヴィアは、嫁入り道具の一つに円卓を持ってきてました。
これが、アーサー王の円卓の騎士の元になる円卓。

12人掛けかと、ずっと思ってましたが、実は150人座れたそうな。
座るべき人物が現れると、椅子の背に名前が浮かび上がる仕組みです。
100人は、アーサーの舅となるロデグラス王がプレゼントしてくれたので、アーサーが自前で揃えた騎士は50人ほどらしい。

ところで、アーサー王の聖剣エクスカリバー
てっきり大理石から抜いたのがそうか、と思っていたのですが、違いました。
そっちは戦いの最中に、あっさり折れちゃって(てか、このころの剣はよく折れてたらしい)、湖の精からもらってました。

騎士の中でも屈指のモテ男ランスロットは、中程でやってくる。
大抵は美形に描かれるらしいのですが、サトクリフ版では。なぜか顔が歪んでます。
左右のバランスがおかしくて、右側はどうも麻痺があったらしい。
その歪みが女性には特別な愛情をかき立てて、やたらとモテた、と言う設定です。
妙に具体的なので、誰か実在する人をモデルにしていそう。
その人を励ましたかったのかな、サトクリフ先生。
と思ったりして。

後半は、円卓にやってきた騎士達の冒険物語。
ほとんどが伝承、長編詩、古謡から集められたものだそうです。
旅の吟遊詩人が語ったり、囲炉裏端で語られたりした物語。
なので、それぞれの語り部が自分の”推し”について脚色したり、創作したりして形作っていったものと思われます。
実際、台所の騎士ボーマンの下りはトーマス・マロリーの創作らしい。
そういうわけで、やたら話の始まりが唐突で、つながりもほとんどありません。
一話完結の短編的なエピソードが、たくさん出てくる。


だいたい、話の初めに助けを乞う乙女が現れて、乙女の要請に応じて、悪者を退治しに行くことになっているらしい。
あとは、よくわかんないけど”犬も歩けば”式に、放浪してると冒険に出会うことになってるらしい。

なんか、厨二っぽい。
ドラゴンボールか?北斗の拳か?
なんとなく、水滸伝を思い出す。
とにかく戦ってたら、いいらしい。
男の子の世界だなぁ。
その戦いも、よくわかんない理由で始まるし。

ルールとしては、道を進むとお城やテントが現れて、その脇に戦利品を吊るしてあったら、戦いを受けて立つ騎士、ってことらしい。
そこで盾を打ち鳴らすと、挑戦できる仕組みです。
戦い方ですが、技もへったくれもない。
向かい合って馬を走らせ、ぶつかる間際にお互いに槍で相手を突く。
上手くいくと、どっちかが落馬。
即死ないし戦闘不能、になってなければそこからは馬を降りて、剣を抜きチャンバラ開始。
剣術という剣術もないらしく、とにかくパンチ&ジュディよろしく叩き合う。
最後は剣も捨てて、殴り合いになることも良くある。
現代のハリウッド映画でも、ヒーローものは大抵、最終盤になると、敵も味方も武器も捨てて、拳で殴り合ってますので、なるほどその原点はここにあったのね、と思ったりして。

ランスロットは、アーサー王にの無二の親友、と言う立ち位置ですが、アーサーと一緒に戦うこともなく、アーサー王に騎士に叙してもらったあとは、やたらと冒険に出かけててあんまりそばにいません。
一つには、騎士になった時の儀式で、グウィネヴィアと恋に落ちちゃったから、彼女を避けるため、もあったらしい。

モテ男ならではの逸話、シャーロット姫の話は出てきません。
アガサ・クリスティの小説にも扱われているくらいだから、出して欲しかったな。
確かに、大筋に関係はないですけどね。
百合の乙女エレインの話は、出てきます。
エレインは、唯一、ランスロットの息子ガラハッドを産むので、外せません。

ちなみにガラハッドは、百合の乙女エレインがランスロットを恋い焦がれるあまり、乳母で魔女のブリーセンの助けを借り、ランスロットをだまくらかして一晩だけグウィネヴィアになりすまし、思いを遂げた結果、生まれた息子でした。
何しろ灯のない時代。
真っ暗な部屋だったので、すっかり騙されちゃったランスロット
暗くて相手を間違えた、というのは源氏物語にも出てくるシチュエーションですが、源氏物語の貴公子たちと違って、ランスロットはショックのあまり気が狂ってしまい、三年余り森の中で野人生活を送ります。
そのため、髪も真っ白に。
激しいです。
ガラハッドの事もグウィネヴィアにばれてしまいますが、嫉妬したグウィネヴィアが、逆にランスロットに近づくようになり、二人はすっかり不倫の関係になってしまいます。

アーサー王の甥に当たるガウェイン(アーサーの一番上の姉モルゴースの長男)は、緑の騎士と戦ったり、醜女ラグネルとの話とか、神話ちっくな目にあってます。
こいつときたら、初っ端で乙女の首を間違って切り落としちゃったりと、やらかしております。
やんちゃキャラですが、後半はランスロットとグウィネヴィアのことで色々と苦悩したり、愛妻ラグネルに先立たれた後は、人格変わっちゃったりと人間臭い。

その他、シンデレラの騎士版ボーマンことガレス(もモルゴースの息子)とか、色々、楽しい逸話が出てきます。
ガレスとガヘリス兄弟が嫁にするのが、リオネスとリネットの姉妹。
ツンデレなリオネットに、芯の強そうなリオネスと、なかなかに個性があって、楽しそうな姉妹です。
ここの章だけで、ちょっとしたテレビシリーズが作れそう。

全体として、”男の子の世界”なので、女性に主要な役割はほぼ当てられていない。
そもそも、名前もなかったりするしね。
唯一の女性ヒロイン・グウィネヴィアなんて、大抵はお城の奥で、刺繍して過ごしてる。
でなきゃ、ランスロットと辛い恋に身を焦がしてるか。
たまに合同ハイキングを企画すれば、参加者もろとも誘拐されちゃうし、親睦パーティを開催すれば、参加者が毒殺されちゃって、おまけに犯人に仕立て上げられちゃうし、と問題が起きる度に、その当事者になってる。
”運命の女”だから、あんまり動き回ったり、自分の意見を主張したりする、と困るんでしょうね。


旅の吟遊詩人や、話し上手な誰かが、囲炉裏端で冬の夜なんかに語りきかせて、人々(特に子供達)を楽しませてたんだろうな。
その都度、その語り手の”推し”についての創作が少しずつ入って、より面白い話になっていったんだろうな。
落語みたいな感じ、だったのでしょうか。
長屋のはっつあん、熊さんみたいに、ガウェインと言えばこういうキャラで、ランスロットが出てきたらこういうストーリーになる、みたいな。


最後に、野生少年パーシヴァルがやってきて騎士になるところで、サトクリフ版アーサー王と円卓の騎士は終わり。

ちなみにパーシヴァルは、最初の方で珍獣を追いかけつつ、ついでにアーサー王も手伝ってたペリノア王の息子でしたが、父王をガウェインたち兄弟に殺されてしまい、争いのない世界で息子を育てたかった母に連れられて、農夫として育ったのででした。
でも、やっぱり騎士になっちゃった。
だいたい、子供ってのは母親の願い通りには育たないもので。
モルゴースの息子達も、妖姫モルガンの息子達もアーサー王の騎士になっちゃって、最後まで味方だったりするし。

パーシヴァルがやってきたことで、聖杯の冒険が始まることになって、お話は第二巻へ。





超孤独死社会〜特殊清掃の現場をたどる

タイトル通り、孤独死した人のその後の現実を書いている本です。
死因は不明、が多いらしくてそれは単純に死因が特定できる状態で発見されないから、というあたりに壮絶さを感じます。

誰にも知られずに亡くなると、結果として腐敗が生じます。
人里離れた家だったら、多少の匂いは誰も気にしないだろうし、街中であっても、冬場だったりすればゆっくり腐敗の進むので気づかれないままに骨やミイラ状態になることもあるのでしょうが、狭いアパートだったりして、それが夏場のましてやゴミ屋敷でだったりすると、強い臭気が立ち上り、腐敗の過程で流れ出た体液につく蛆や蝿が、隣近所に侵入して苦情が発生し、そこでやっと気がつかれる、という事態が生じます。

お隣の部屋とか同じフロアの部屋に住む、ひどく疲れた顔の人。
なんとなく『変だな』と思うけど、はっきりおかしいわけじゃない。
ものすごく不潔だったり、悪臭がするわけじゃない。
『最近、見かけないな』なんて思っていたら、ある日、アパートの扉から変な匂いのする液体が染み出てきたとか、隣との壁の下あたりに黒い染みが浮き出て、蛆がやたら落ちてくる。
なんて、ホラー以外の何物でもない。

そうなると、必要となってくるのが特殊清掃という仕事。
死体のあった跡を消毒し、染み付いた臭いを除去し、清掃する。
夏場の40度を越すような室内で、近所迷惑にならないようあえて換気もせず締め切った中で、防護服とガスマスクを装着して作業を進める孤独な仕事。
そういう状況の人は、電気求められていたりするので、自前のランタンの灯りを頼りに作業することもあるそうです。

人が住空間という人工的な環境で死体のまま置かれると、どんな凄いことになってしまうか、というあたりが淡々と書かれていて、逆に凄惨でもある。

具体的な清掃の実態や、金額の事も書いてあります。
そもそもが特殊な状況なので、相場というものがなく、おまけに依頼者は急いでいることがほとんどなので、ほぼ業者の言い値の状態、だそうです。
なので、100万円単位で請求されることも、よくあるそう。
中には良心的な値段設定をしてくれるところもあって、著書にはそんな業者さんも取り上げられていますが、普通の人がやりたがらない仕事請け負ってくれるわけですから、精神的な負担も考えると、やはり十万単位の出費は仕方がないのかな、と思ったりもする。
それに自分がお願いしたい街に、そんな業者さんがいるとは限らないし。

ただ、そうは言っても、相談出来る自治体サービスもないわけではないらしく、ダメもとで相談してみるのも必要です。
お世話になりたくはないけど、将来、関わることになったら参考になりそうです。

なんども繰り返されているのは、”臭い”と”染み付いた体液”とそこに湧く”蛆虫などの害虫”の存在。
ことに臭いは、床などに体液が染み付くと取れなくて大変らしい。

ガスマスクと防護服を装着しないと、入ることすら出来ないような、感染症健康被害の心配をしないといけないような、家ばっかりらしい。
少なくとも私が行くお家は、生きた人が住んでますもんね。

私たちが行く家は、ケアマネージャーさんや行政が入っていることがほとんどなので(たまに個人的に相談が来ることもありますが)、医療機関に依頼が来る時点で、ある程度は他人が面倒を見てくれている。
『これは酷い!!』と言うような所でも、この本に出てくる現場よりはマシなんだな、としみじみ思う。
まだまだ人生、知らないことがたくさんありました。

ゴミ屋敷や孤独死の、そうした猟奇的な悲惨な側面を強調するだけでなく、本著では、どうして人はそんな環境で暮らしたり、孤独死をすることになるのか、という事も真面目に考察しています。
というより、本書が本気で読者に伝えたいのはこっちだと思う。

それは、セルフネグレクト

人として最低限の清潔で健康的な生活を、いつの間にか放棄してしまうこと。
それは単に、その人が自堕落だからだとか、知的能力に劣るからとか、そういうことではなく、自分から社会とつながることに絶望してしまうから、と著者は言います。

各章で取り上げられている孤独死した人々は、決して最初から社会生活不適応者ではない。
著者ほどではなくとも、彼らの人生や生き方に共感できたり、もしかしたら自分にも起こり得ることかもしれない、そんな気持ちになります。

孤独死なんて、他所の話。
なんて思っていると、ある日突然、名前しか知らない親族の特殊清掃の費用を請求されることだって、ないわけじゃないです。

またセルフネグレクトも、わかりやすい人とそうでない人といる。
孤独死の直前まで、それなりにちゃんとして見えている人も多いそうです。
セルフネグレクトの挙句、孤独死する人はほとんどが心筋梗塞脳梗塞、肺炎。
なので、死ぬ数時間前までは、なんとか動けていることが多い。

仕事で忙しいから、とか、出張でいないから、と何年もあってなかった兄弟や姉妹が、実はゴミ屋敷で変わり果てた生活をしていた。
そんな実例も本には載ってます。
どんなに仲が良い兄弟姉妹でも、社会に出てしまうとお互いに自分の人生が忙しくて、ついメールや電話で済ませてしまいがち。
例えば、兄は一流会社に就職したエリートサラリーマン。
なまじ連絡は取れているから、と安心していたら、実は、リストラされていて、貯金を取り崩しつつ暮らしており、普段の会話では取り繕っていただけだった、なんて衝撃的な例もあります。
やっと現実を把握し、再出発をしようとした矢先に孤独死された妹さんの悲しみは、他人事にしてはいけない気がする。

今や、ほんの近所や、お隣で、発生しているかもしれない孤独死
よく知っているはずの肉親や、親しかったはずの友人にも起きているかもしれないゴミ屋敷と、そこに続いて生じる孤独死
思っているより、身近な問題かもしれませんよ。
と著者は問いかけています。

ところでゴミ屋敷になってしまう第一歩は、ゴミの分別だそうな。
確かに、このゴミってなんのゴミの日に出すんだっけ?
と迷うことあります。
缶やペットボトルのゴミの回収は、我が家のある地域では隔週なので、うっかりすると出しそびれて溜まってしまう事もある。
ゴミ捨て担当はうちのおじさんなので、おじさんがサボるとてきめんゴミが溜まります。
実際、ただいまビニール袋二袋分、出しそびれて玄関の片隅に転がっております。

いかん、いかんΣ( ̄ロ ̄lll) 。

『あ、しまった。次の時に出そう』なんて思っていたらどんどん溜まって、だんだん『ゴミすら満足に出せない私』と自己評価がずるずると下がってしまって、そのうち『もうどうでもいいや』と投げやりになってしまって、ここに体調不良なんかが重なると、と坂を転げ落ちるように自己否定、セルフネグレクトの泥沼にはまってしまうのかな。
と、思ったりして。

高齢化が進めば、独居老人が増えてくるだろうし、他人事じゃない将来が待っているであろうことは、想像がつく。

でも、具体的に何をするか、と言われると此れと言って具体案は浮かばず、やっぱり日々の瑣末ごとに追われて過ごしてしまうのだったりして。





ミス・フィッシャーの殺人ミステリー シーズン2 第一話&第二話


出典:Netfilix.com


第一話:百鬼夜行殺人事件
ミス・フィッシャーシリーズ。
何気にシーズン2に突入しております。
今度はなんと、ロビンソン警部補の元義理のお父さんが被疑者に。
副本部長の自宅で、いわゆる出張ホステスさんが、意味深な死体で発見され、外聞をはばかる事件か、と思われました。
副本部長は、厳格な人物で有名。
街の風俗浄化に邁進していた人でした。
ロビンソン警部補が、元妻から特別に依頼されて現場に向かうと、そこにはお約束のようにミス・フィッシャーが。
ミス・フィッシャーは、死んだラヴィニアの親友で同僚のローラから依頼されたのでした。
そして、ローラは実はドットの姉。
子沢山で貧しいカソリックの実家を嫌って、手っ取り早くお金を稼げる道を選んだローラのことを、ドットは恥ずかしく思っていました。
そんなドットに、ミス・フィッシャーがローラの選んだ道も女性として仕方ない部分もあるよね、と言うシーンがあって、ミス・フィッシャー、どこまでもリベラルです。

さて、義父への義理もあり事件を担当するロビンソン警部補。
世間の矢面に立たされます。
表が厳格な人って、裏では禁じられた欲望でいっぱいだったりして。
と、そっち方面にほとんど抵抗のなさそうなミス・フィッシャーも、義父ジョージの犯人説を唱えてます。
肝心の副本部長ときたら、お酒のんで意識をなくしており、一切の記憶がありません。
『いつもの寝酒を飲んだら、眠くなって記憶がない』
の一点張り。
おまけに、腕についている傷を見て、
『記憶がないけど、証拠が揃ってるからには私が犯人なんだろうな』
とか言い出すし。
実はラヴィニアは、死の直前に抵抗して犯人の腕に引っかき傷を作っていました。
爪の間に人間の皮膚が挟まっていたのです。
当時は人の皮膚、ということくらいしかわからなかったみたい。
それが確定証拠となります。

四面楚歌のロビンソン警部補。
新聞には有る事無い事書かれるし、署の前では市民が抗議集会をやってるし。
深夜に署を出たら、怪しい男に襲われちゃうし。
本部長からも、プレッシャーをかけられつつもラヴィニアの職場インペリアル・クラブに赴きます。

一方、ミス・フィッシャーは、捜査のためセビリアから流れてきた踊り子ルル・ロリータに扮して潜入。
羽踊り、というジャンルがあるんですね。
なんだかんだ言って、まんざらでもない顔で眺めているロビンソン警部補。
ドットやコリンズ巡査は、お目目パチクリ。

さて、副本部長のお酒の瓶には大量の麻薬が仕込まれていました。
検死の結果、ラヴィニアはお酒を飲んでいなかったことが判明。
そこで、もしかしたら副本部長ははめられたのかも、と疑うミス・フィッシャー。

潜入捜査と依頼人ローラのおかげで、ラヴィニアが敬虔なカソリックで、若くてイケメンの司祭から教えを受けて、足を洗おうとしていたことがわかります。
ついでに、ローラがドアマンのモーリーと恋仲でだってことも。

やがれ、インペリアル・クラブのオーナーである、マダム・リオンが、店の女の子を使って政府の高官や政治家の弱みを握るための証拠を、集めて隠していたことが判明。
深夜、マダム・リオンのオフィスに忍び込むために、単独黒装束でやってくるミス・フィッシャー。
良いけど、なんでハイ・ヒール?
ところが、問題の証拠品たちは警察の手入れのどさくさに紛れて、ラヴィニアが持ち出していました。
イケメン司祭に渡すつもりだったのです。
しかし証拠品は、イケメン司祭にも渡っていませんでした。

どこに行った?

さらに、副本部長の家に事件の前日、電力会社の検査員を名乗る男がやってきていたことが判明。
副本部長の寝酒に薬を仕込んだ、と思われました。
さらに、ミス・フィッシャーの推理で副本部長の書斎の密室トリックも解明。
さらに、ラヴィニアの爪から採取された皮膚には刺青の染料が含まれていたことも判明。
副本部長は、無事解放されます。

イケメン司祭の話から、実際にアリバイがなかったのはドアマンのモーリーと判明。
モーリーは、以前の警察の手入れの際に兄が銃殺されたのを恨みに思って、副本部長をはめたのでした。
さらに、ラヴィニアの持っていた証拠品の箱を手に入れたのです。
モーリーの後を追って、造船所に行くロビンソン警部補とミス・フィッシャーたち。
追い詰めたモーリーは、ラヴィニア殺害を告白しますが、証拠品の箱は誰かに売られた後でした。
ポケットに入っていたお金を取り出だそうとした瞬間、銃声が響き、胸に一発、モーリーは即死。
撃ったのは、本部長ジョージでした。
『彼が銃を取り出そうとしたんだと思って』
と言い訳しますが、なんか怪しいな。

今回、殺人事件はドアマンによる私恨だったわけですが、それにしては手の込んだやり方に、誰か裏で糸を引いている人物がいるのではないか、とミス・フィッシャーは疑います。
問題の証拠品は行方不明だしね。

ロビンソン警部補は、今回、義理のお父さんの冤罪に関わって大変な上に、元妻は離婚成立早々、さっさとお金持ちの実業家と再婚しちゃうし、とそれどころじゃない様子。

というわけで、シーズン2の始まり始まり。

第二話:降霊術
ミス・フィッシャーの家で、降霊術が開かれます。
コナン・ドイルがハマってたことで有名ですが、当時の降霊術は、それほど怪しげなものとは思われてなかったよう。
アガサ・クリスティの作品にも使われてます。
(彼女は、詐欺の一種として扱ってますけど)

ミス・フィッシャーのプルーデンス叔母が、名付け子ローランドの霊を呼び出し、同じ部隊にいたフレディの記憶を蘇らせるために、催したのでした。
フレディは、ローランドが戦死した戦闘で英雄的行動により、叙勲されることになっていました。
部隊のほとんどが戦死した、ソンムの戦いで指揮官であったローランドを銃弾の飛び交う中、救出したのでした。
残念ながら二人が安全地帯についた時、ローランドは亡くなっていました。

ところがフレディは戦争神経症による記憶障害を患い、その戦闘についての記憶をなくしていました。
さらに、マスタードガスによる呼吸不全、心不全に苦しんでいました。
フレディはローランドと旧友で、戦争中は同じ部隊に所属。
フレディの妻モーリーは、元はローランドの妻でしたが、ローランドの戦死後フレディと結婚していました。
モーリーとフレディ夫妻の世話をしているのが執事であるラリー。
ラリーは、モーリーに幼少時から仕えていて、半分モーリーの保護者のような存在でした。

降霊術の最中、フレディが錯乱発作を起こし、降霊術は中止に。
具合の悪いフレディのため、宿を提供するミス・フィッシャー。
霊媒のボルコンスキー夫人とマネージャーのワーウィック・ハミルトンも一緒です。

さて、ミス・フィッシャーたちが、ローランドからの知らせがないかと、ローランドのお墓に行くと、墓守が殺されていました。
誰かが墓を荒らしていたようです。
捜査を担当しているのは、ロビンソン警部補とコリンズ巡査。

やがて、ローランドが戦死したソンムの戦いのことが明らかになります。
ローランドは、実は人格的にも問題のある人物で、彼の明らかに誤った指揮のもとソンムの戦いは行われ、多くの兵士が無駄死にしたのです。
フレディは、もしかしたら自分が義憤かられて殺してしまったのかもしれない、という疑いが拭えず、再度降霊術を行います。

霊媒師ボルコンスキー夫人は、ローランドの霊を呼び出す際に、何度も『バジルもここいいるよ』と言います。
またもや錯乱状態になるフレディ。
ボルコンスキー夫人から、魂を救うために必要、と与えられた薬を飲み、フレディは心臓発作を起こして亡くなります。

その頃、ミス・フィッシャーは、マネージャーのワーウィックといい感じに。
暗い過去のあるイケメンを見ると、手を出さずにはいられないのでしょうか。
そこで、ワーウィックの双子の兄が、ソンムの戦いで亡くなっていることを聞き出します。

でも、フレディ殺害の犯人がワーウィックだとしても、ローランドの死にはどう関係があるの?
そこで、ローランドの墓からローランドの銃が盗まれていることが判明。
さらに、ローランドの死因となった頭部の銃創から、ローランドはドイツ兵の銃で殺されたのではなく、自分の銃で撃ち殺されたことがわかりました。

さて、担架兵という存在がここで表に出てきます。
良心的徴兵拒否、という存在があったのですね。
宗教的理由から、銃を持つことを拒否しながらも看護兵として従軍した人たちです。
最近、映画になってましたっけ。

さらに付き添い人、という存在。
当時上流階級の従軍には、身の回りの世話をする人がいたようですね。
彼らは戦闘員には、カウントされていなかった。
フレディしか生きて帰ってこなかった戦闘、と言われてますけど、担架兵とか付添い人はカウント外だったのですね。

ローランド殺害の犯人は、当時ローランドの付添い人だったラリーでした。
上流階級の習わしで、勧められるがままにローランドと結婚したものの、暴力的なローランドにモーリーは苦しんでいました。
ラリーは、ローランドの世話をするために戦地にいたのですが、もちろん戦線に加わることはなく、激しい戦闘の混乱に乗じてローランドを射殺。
都合よく、フレディは同じ戦場にいたバジルを見殺しにした呵責から記憶を失っていました。
担架兵は、前線から離れたところにいたので、一部始終を見ていたわけではなかったのです。

プルーデンス叔母がフレディの叙勲運動を始めたために、フレディの記憶が戻り始め、ローランドの死体が調べられれば、ラリーの犯罪がわかってしまいます。
墓がを荒らして銃を取り出そうとしていたのは、モーリーでした。
夜半に墓場に入り込んだモーリーを怪しんだ墓守を誤って殺してしまったのはモーリーだったのです。

そしてフレディに毒を持ったのは、なんとボルコンスキー夫人。
夫人は、霊媒としてバジルの霊と接触
フレディがバジルを見殺しにしたこと、復讐を望んでいることを知り、バジルの代わりに復讐したのでした。

というわけで、霊媒や霊界との意思疎通について、完全に否定しないままに事件は、解決。

三通りの殺人が、それぞれに起きていました。
という、今回はなかなかに複雑なお話でした。

『幽霊なんか信じない』(カソリックの世界には存在しないらしい)というドットが、セスやバートのいたずらにまんまと引っかかったりして、ちょっと可愛い。

担架兵や付添い人という人々とか、ソンムの戦い、について、なかなかに勉強になった回でした。

八月の反省




令和元年八月の反省です。

食費   26,083円
日用品   3,780円
娯楽費  32,825円
予備費     0円
合計   63,688円

食費。
『昨日なに食べた』の筧史郎には全然及びませんが、まあまあ、頑張りました。
ただし、これにはカラクリがあって、実は七月はほとんど家で料理しなかったんですね。
ウチのおじさんは、仕事中毒に拍車がかかって、ほとんど家に居ない。
週末も不在が多かった。
一方、私は私で仕事のある日のお昼は外食。
昼にたっぷり食べるから、夜もあんまりお腹が空かない。
それに、今の職場になってから、体重の増加に歯止めがかからず、どんどん太っております。
考えてみたら、町中を走り回るとはいえ、車の移動ですからほとんど動かない。
それでいて、おやつが出たりするので、いらないカロリーを摂りまくりです。
できれば、夕食は控えたいもの。
そんなこんなで、夜にまともに料理をしなくなったら、食費も朝食代くらいで収まるように。
朝食にしか遣っていない、と思うと、これでも使いすぎ、かもしれません。
まあ、全く料理してないわけじゃないから、これでいいか。
来月以降も、出費をみていこうと思います。

日用品の項では、猫砂のまとめ買いがありました。
猫の餌とか、砂とか、定期的に出て行くのは、節約しようがないな。

娯楽費ですが、今月はつい本を買ったりしてしまいました。
あとは、料理しない分、ついお惣菜に頼ったりもしてたな。
でも、帰宅時間が不明で予想のつかないおじさんに合わせるとすると、ちょっと仕方のない出費と言えそう。
野放図に増えていかないよう、しっかりモニタリングしていきます。



話は変わります。

最近あるエッセイで読んだのですが、お笑いが大好き、という人、お笑いを真剣に考えている、という人にとって、『相方』という言い方は、気軽に使って欲しくない言葉なのだそう。

私としては、パートナーの単純な和訳の意味合いで使っていたのですが、そういうカジュアルなものではなく、芸を極めるための真剣なものらしい。

気軽に使われて、忸怩たるものを感じる言葉は私にもあるので、そういう人がいるのなら、『相方』という言葉を使うのは、今後は控えようと思います。

でもな、旦那とか夫って言い方もどうもしっくりこない。
フラットに平等な感じが良いのですけどね。
それでいて、できればコミカルな感じも、もたせたい。

というわけで、『ウチの』おじさん。
鹿児島弁の『うっかた』の標準語訳、ですかね。
ちなみに『うっかた』というのはおそらく標準語で『家の方』という意味。
上も下もない、平等な言い方、ではある。

ただ、女性の配偶者のことを男性から呼ぶとき(なんかややこしい言い方ですね)に、使うことが多いので、私が使うと、これはこれでなんか、変。

なので今度からは、ウチのおじさん、と呼ぶようにしようと思います。
という、どうでも良い報告でした。



ミス・フィッシャーの殺人ミステリー 第12話&第13話


出典:Netfilix.com



第12話:暗闇で殺人ゲーム
ミス・フィッシャーの従兄弟ガイ・スタンリーが結婚することになり、婚約披露宴の打ち合わせのために、プルーデンス叔母の昼食会に招かれるミス・フィッシャー。
ところが、スタンリー家のメイドのマリーゴールドが死体でスタンリー家のプールに浮いていたため、昼食会は中止。
当然のように駆けつけるミス・フィッシャー。

ガイは道楽者で性的逸脱があり、道徳観にも少々問題がありました。
厳格で、多分にスノッブな母に対する反動、でしょうか。
ガイの婚約者イザベラはイギリスの名家の出身のようですが、ガイと気があうだけに、こちらもかなりぶっ飛んでる。
どうやら彼女の言動が原因で、スタンリー家の使用人が次々と辞職していました。
嫁姑問題は、時代、国籍を問わず大変です。

イザベラとガイは、メイドのマリーゴールドを誘惑して、三人で際どいプレイを楽しんでいました。
使用人達が次々と辞めてしまってたのも、そのせいでした。
この時代オーストラリア人の方が、イギリス人より道徳的だったと言いたいのかしら。

ガイとイザベラに、ちやほやされて調子に乗ったマリーゴールドは、自分もイギリスに一緒に行くつもりでした。
けれども、そんなつもりは毛頭ないガイとイザベラは、そんなマリーゴールドを持て余してたらしい。

使用人達が辞めてしまったため、手伝いにミスター・バトラーやセス達を貸し出すミス・フィッシャー 。

スタンリー家には知的障害者のアーサーがいました。
アーサーはガイの兄(?)。
アーサーの言葉から、マリーゴールドを殺害したのがミス・フィッシャーの妹ジェーン誘拐の犯人と同一人物であることが示唆されます。
実は、ミス・フィッシャーの妹が誘拐された事件の時も、アーサーは犯人を目撃していたのですが、障害のためうまく証言できなかったのです。

さて、完全無欠の執事ミスター・バトラーには、唯一というべき欠点(?)がありました。
甘いものに目がないのです。
ミスタ・バトラーは、ガイが持ち込んだチョコレート菓子をお茶のお供にと、つまみ食いしてしまいます。
チョコレートには、ハシシが焼きこまれていました。
品行方正なミスター・バトラーが、はっちゃけているシーンはなかなか楽しい。
セスとバートに捕獲され、家に連れ帰られるミスタ・バトラー。
もう使い物になりません。

それでもなんとか、婚約披露パーティーが開催となります。
ガイとイザベラの希望で仮装パーティです。
様々な状況証拠のせいで、マリーゴールドとジェーンの事件の犯人と目されてしまうアーサー。
際どいところで、ミス・フィッシャー達に発見された養女ジェーンは無事、セス達が家に送っていきます。

一方、フォイルが死んだと信じられないドット。
コリンズ巡査の尻を叩いて、詳細を確認させます。
フォイルの母もまた養母で、里子虐待で服役していました。
(それで、フォイルの性格が歪んだのでしょうか)
さらにフォイルの脱獄未遂と前後して、連絡が取れなくなっていました。
フォイルの遺骨を手に入れ、調べるドットとコリンズ巡査。
どうやら、焼かれたのはフォイルではなくその養母じゃないか、との疑惑が。
養母は義眼をはめていて、ガラスの燃えかすが遺骨に含まれていたのです。
DNA鑑定などない時代。
これだけわかっただけでも、でかした、グッジョブです。
ドットとコリンズ巡査の粘り勝ちですね。

真犯人がアーサーではなく、フォイルだと判明したものの、すでにフォイルはミス・フィッシャーの家に入り込んでいました。
この時代、きちんとした話し方とそれなりの服装をしていることで、人々はすぐに信用してしまったのだ、とわかります。
すっかり信用して、フォイルにお茶を振る舞うジェーン。
歴史の話なんかして、ちょっと背伸びしてますな。

ここで、偶然、ハシシのせいで眠り込んでいたミスタ・バトラーが目を覚まして、キッチンにやってきます。
際どいところで助かったジェーン。
そして、最終回へと話は続く。

今回ロビンソン警部補は、どうやら離婚争議を抱えているらしく、いまいち冴えない。
てか、とうとう離婚するんだ。
長いこと別居してたみたいだしね。
ミス・フィッシャーとの関係も、どうなっていくのかしら。





第13話:メムセス王の呪い

今回は、前回からの続きです。
フォイルにやすやすと侵入されて、発狂寸前のミス・フィッシャー。
電話回線切られてたけど、もう修理が済んでます。
時間経過的には翌日っぽいのですが、そんなに早く修理出来るものなのかしら。

さて、セスとバートの車に残されていたショップカードからフォイルの骨董品店へ向かうミス・フィッシャーとドット。
店主アルバートは、奇妙な方法で殺害されていました。
死体には、両方の鼻の入り口に出血の跡があるのみ。

やっぱりロビンソン警部補に、現場から追い出されるミス・フィッシャー。
ところが、フォイルが残したと思われる写真を見つけます。
フォイルは本物の元大学教授で、考古学を教えていたのです。
写真にはフォイルの学生達四人が写っていました。
そして写真をドアに打ち止めていた道具が、凶器と判明。
フォイルは、ミス・フィッシャーをあからさまに挑発しているようです。
同じような傷のある死体が見つかり、どちらも鼻の奥に古代のタグ(みたいの)が埋め込まれていました。
被害者の二人は、フォイルが残していった写真の中の人物と判明。
もう一人ジェームズは市の戸籍係でした。
残りの二人はテレーザとローズ。
ローズは、フォイルの後釜として大学の考古学教室の教授になっていました。

フォイルの誘拐事件の再調査を開始する、ロビンソン警部補達。
フォイルは、大学の学生達を連れてエジプトへ発掘調査に行き、そこでどういうわけか、自分はメムセス王の生まれ変わりだ、と信じ込んでしまったのでした。
そして、彼が完璧に冥界へいくために、四人の少女が必要となるらしい。
自分と同じ誕生日の少女達です。
ところが、4番目の少女マートルの時に、フォイルの犯罪に気がついた当時のフォイルの学生テレーザ・カヴァーリが、少女を救出。
彼女の匿名の手紙で、フォイルは逮捕されました。

テレーザの居場所を探す、ミス・フィッシャー。
苗字からカソリックだと、あたりをつけるミス・フィッシャーとドット。
テレーザはフォイルの学生でもあり、恋人でしたが、フォイルの犯罪を防げなかったことから、贖罪のために修道女となっていました。

ここで、オーストラリア兵がエジプトから持ち帰った指輪が出てきます。
その指輪は、持ち主がメムセス王である、と証明するものでした。
オーストラリア兵が、婚約者への贈り物に持ち帰り、その後未亡人となったその婚約者が、換金のために骨董品店に持ち込んだのです。
オーストラリア兵が、第一次大戦でエジプトまでも行っていたのがわかります。
今回のフォイルの脱獄は、その指輪を使って自分の思う儀式を敢行するためでした。
(前回の時は、指輪無しでもいいや、と思ってたのかな?)

その辺りが判明したところで、ジェーンが連れ去られます。
家に配達される牛乳に、薬が仕込まれていたのです。
その薬、命に別状はない(?)けど、体が麻痺して動けなくなり、ぼんやりしてくる。
しばらくすると、効果は切れて動けるようになるらしい。
飲み物に混ぜて経口で投与できる。
熱い紅茶に入れても変性しない。
牛乳などの配合変化も無し。
みんな抵抗なく飲んじゃってるところ見ると、無味無臭なんだろうな。
フィッシャー家の全員が、同じように倒れているところからすると、投与量も適当で良いらしい。
こんな便利なお薬、あったら医療現場でどんなにか役に立つでしょう。
などというつまらんツッコミは、置いておいて。

フォイルの誘拐事件と、その関連事件を調べていたロビンソン警部補とミス・フィッシャー。
フォイルの狙いが、フォイルと同じ誕生日の少女であったことに気づきます。
戸籍係のジェームズが、協力していたのでした。
さらにミス・フィッシャーの妹ジェーンの誕生日は、実はフォイルと同じではなく、ミス・フィッシャーの父親が間違えて登録したこと、本当はミス・フィッシャー自身が、フォイルと同じ誕生日の少女であったことが判明。
フォイルは、ミス・フィッシャーのつもりでジェーンを誘拐しちゃったのかな。

フォイルが連れ去った養女のジェーンは、もちろん誕生日が違います。

どうやらフォイルは、この際、少女じゃないけどミス・フィッシャーで儀式を完成させるつもりのようです。
戸籍係は殺しちゃったし、新たに条件に合う少女を誘拐するのも大変だしね。

ミス・フィッシャーの安全を確保するため、あえてミス・フィッシャーを投獄するロビンソン警部補。
獄中でフォイルの共犯者が、フォイルの跡を継いだローズ教授であることに気づいたミス・フィッシャーは、ロビンソン警部補に危険が迫っていると気づき、ドットの協力を得て脱獄します。

柄でもないのにコリンズ巡査に銃を突きつけて、ミス・フィッシャーを脱獄させるドット。
途中で泣いちゃったりして、可愛い。
コリンズ巡査も、ドットに合わせてくれて良いやつです。

ロビンソン警部補は、ミス・フィッシャーの懸念通り、ローズとフォイルにやられて、ジェーンとともに地下の倉庫に閉じ込められていました。
ローズの目的は、フォイルに協力すると見せかけてフォイルの業績を独り占めするついでに、どう考えても言動がおかしいフォイルから逃れるためでした。
逆らうと自分も殺されかねないしね。

閉じ込められた倉庫から抜け出すに当たって、ジェーンの歴史好きが役立ちます。
ミイラと一緒に閉じ込められてても、意外と落ち着いてるジェーン。
さすが、度胸が座ってます。

ミス・フィッシャーの煽りで、ローズとフォイルが仲違いし、どさくさに紛れて、ミス・フィッシャーが反撃。
そこにロビンソン警部補が駆けつけて、とうとうフォイルは捕まります。
さらに、ジェーンたち少女の埋められた場所も判明。
際どいところで倉庫を脱出し、ミス・フィッシャーを助け出したロビンソン警部補。
いつもぴったり撫で付けてる髪が乱れてて、なかなか良い感じ。
ミス・フィッシャーをお姫様抱っこして、大活躍です。

ミス・フィッシャーの殺人ミステリーシリーズは、ここでファースト・シーズンが終わり。
セカンド・シーズンでは、とうとう独身に戻ったロビンソン警部補の動向もさることながら、なかなか順調なコリンズ巡査とドットの仲も興味あるところです。