とりあえず始めてみます老いじたく

ねんきん定期便をきっかけに老活してみることに

ウエストワールド

この三連休は、オンコール当番ということもあって、家にいました。
台風も無事に行っちゃったし、良いお天気、お洗濯日和でしたので、シーツやらタオルケットやら大物をせっせと洗濯してました。

でもって、残った時間はテレビドラマシリーズのまとめ観。
ええ、引きこもりですけど、何か?

今回、観たのは『ウエストワールド』というSF物。
2016年の放映だそうな。
アマゾンプライムでシーズン1エピソード10を、一気に観ちゃいました。

さて、このウエストワールド。
原作というか、元ネタはマイケル・クライトンの同名映画。

そういえば、子供の頃に日曜洋画劇場かなんかで観た覚えがある。
1973年の作品だそうです。
あんまりよく覚えてないので、こちらもアマゾンでポチっとな。
わざわざツタヤまで行かなくても、199円で観られます。
本当に便利な世の中になったものです。

映画はテレビシリーズと比べると尺が短いだけに、シンプルな作りです。
デロス社提供のアミューズメントパークを舞台にした近未来のお話。

パークには、ローマ時代、中世、西部の開拓時代、と三つのテーマパークがあって、お客は好きな世界を選んでそこの住人となって生活を楽しめる、という趣向になっています。
相手をしてくれるのは、人間そっくりに作られたロボット。
大まかな設定だけしてあって、後は顧客が好きなように振舞っていいらしい。
ただ、お客さんが怪我をしたりしないようにとモニターでスタッフが監視しては、ロボットの微調整をしています。
この辺はT.Vシリーズも一緒ですね。
T.V.シリーズの方はずっとお金がかかってて、映像も格好いい。
お金といえば、このテーマパーク、ある程度お金に余裕のある階級向け、というところが共通しているのですが、その費用が、映画では一日1,000ドル、となっているのがT.V.では400万ドルになっている。
インフレ率、半端ない。
というか、それだけ格差が広がっている、ってことかな。
そして映画の方の顧客は、割と年齢層が高め。
子供のお客さんはいないみたい。
なので、サーヴィスもアダルト設計でも良い。
大人向けの娯楽と、子供向けは別。
この辺りの設定も、時代、かな。

でもT.V.の方は、お子ちゃまづれの家族もいるので、酒場での流血騒ぎのシーンも、他のお客さんの行動によっては早めに制圧されちゃったりもする。
この辺りの調整って、すごく大変そう。
全部統括してたら、ストレスでおかしくなりそうだな。
もちろん、AIがうまいことやってくれるのでしょうけど、衝動的な行動を取るような、先の読めないお客さんが来たらめっちゃ大変そうです。

さて映画の世界でも、そうしたスタッフやロボット(T.V.ではホスト)たちの尽力のおかげで、欲望のままに好き勝手やってるお客たち。
やがて、ロボットたちに行動異常が現れ始めます。

ここで、開発&修理部門を統括しているらしい博士が言う
『ここのロボットには、コンピュータ自身がデザインした部分もあるんだ、どうなっているのか、私自身にもわからんのだよ』
というセリフ。
囲碁の世界チャンピオンに勝ったAIの開発者が、AIは自分で自分を教育していくので、どのような過程を経てそういった思考に至ったのかは、開発者である自分にもわからないんです、みたいなことを言っていたのを、彷彿とさせます。
このマイケル・クライトンの先見性。

ロボットの異常はパーク全体に広がり、ついには制御不能となったロボットたちが、人間を襲い始めます。
おまけに、コントロールセンターも機能を停止してしまい、スタッフたちは中に閉じ込められて、酸欠で(おそらく)死んでしまう。

ここに運悪く、西部開拓時代パークに遊びに来ていた二人連れ。
初日に遭遇して見事撃ち殺した悪役らしき黒い帽子のガンマンに、今度は逆襲されて、一人はあっけなく撃ち殺されてしまう。
もう一人が、必死に逃げ回って、パークのラボに逃げ込み、そこで修理スタッフに教えられた酸をロボットにかけて聴覚モニターを破壊する、という方法でなんとか黒帽子のガンマンを倒した、、と思ったらこのガンマン、結構タフでなんどもボロボロになりながらも追いかけてくる。
この辺り、演じるユル・ブリンナーの無表情さといい、機械っぽさといいターミネーターそっくり。
って、こちらが先なんでしたっけ。

最後、ターミネーターもとい黒帽子のガンマンをやっとの事で倒して、ぐったりと座り込むお客の男性。
脳裏には、冒頭の『素晴らしい休暇が待っています』というアナウンスがリフレインされて終わり。
ここは印象的だったので、覚えてました。

映画では、ロボットたちがなぜ人間を襲うか、ということに説明はなくて、ユル・ブリンナー演じる黒帽子のガンマンがなぜ主人公をしつこく追いかけるか、についても説明がなかったのですが、人間の欲望のままにいいようにされたり、殺されたりしてて、嫌になったんだろうな、と予想できる。

人間って、相手を好きなように扱っていい、となると本当に嫌な暴君になってしまう存在、らしい。
でも、それじゃいけないよね、という話を作っているのも人間だったりする。


テレビシリーズの方は、レビューにもありましたが、時系列がごちゃごちゃと錯綜するので、一回見ただけではよくわかりません。
何しろ、ホストは歳をとらない設定なので、いつの時代かわからない。
二回通して見直して、やっと、そういうこと??
となるくらい。
しかも、後半はシーズン2の製作が決まってたせいか、新たな謎ばらまきシーンやら意味深セリフが挿入されてて、さらにわかりにくい。

途中、原作を見直しながらの鑑賞でございました。

オープニングの骨と関節の間を行き来する機械の針が、筋繊維を紡いでいくシーンが素敵。
まずは、ヒロインのドロレス登場。
彼女が機械であることは、瞳にハエが止まっても、瞬き一つしないことでわかります。
誰か管理者らしき人と会話している。
彼女は、”農場の娘”という役割に設定されている。
管理者との会話と映像で、彼女の世界がウエストワールドというアミューズメントパークであることがわかります。
この辺の導入も素敵。
細かく作った映像もすごいな。
映画同様、誰がホスト(機械)で誰が人間かは最初はわかりにくい。
ホスト役の方は何度も殺されるし、何度も出てくるからだんだん見分けがつくようになってくるんですけど、途中で人間だと思ってた人が実はホストでした、なんて展開もあるので、ややこしい。

エピソード順ではなくて、話の起こった(らしい)順に並べていくと。

まず、二人の開発者フォードとアーノルドがいました。
二人は、新しいコンセプトのテーマパークを始めよう、と思っていました。
アーノルドは主に技術系担当で、営利よりも人工知能に興味を持っていました。
パークの準備段階で、ホストに意識が芽生えるのを知ったアーノルドは、ホストにとって地獄ともなり得るパークの開設を断念しようとしますが、フォードが反対します。
アーノルドは、子供を失った悲しみもあってうつ状態となり、ホストを全員殺処分(ってそっちもひどい気がするんだけど)することにして、一番最初の作品であるドロレスに悪役ワイアットの人格をインストールし、ホスト全員を殺し、さらにアーノルド自身の殺害と、ドロレスの自殺も実行させます。

しかし、そんな惨劇にもめげずフォードは出資者を確保して、パークを開設。
その後、アーノルドの代わりにアーノルドの能力を持たせたバーナードを作成し、自分の右腕とします。
バーナードは、”子供を失う”というアーノルドの悲しい経験をも記憶に持ったまま、自分がホストだという自覚は無く人間だと思い込んで、パークのホストをプログラムする仕事をしていました。

開園初期の頃、記憶が十分に消去できていなかったドロレスは、何度も記憶を辿るループを繰り返している最中、ウイリアムと出会います。

イリアムとウイリアムをウエストワールドに連れてくるローガンとの関係性が、映画『太陽がいっぱい』の主人公とそのお金持ちの友達との関係みたい。

ちなみに、ホストには”悪夢”と言う概念が与えられていて、これはホストが体験したことを、うっかり管理者が消去し忘れていた時のセイフティとして作動します。
修理のために管理部に連れてこられて、いろいろ尋問されている時の状態をホストは『夢の中にいる』と理解しています。
これとは別に”夢幻”と言うコードもあって、このおかげでホストが、より人間らしくなるのだ、とフォード博士は言い、その”夢幻”のせいで、ホストに不具合が生じやすくなったと、他のスタッフたちは思っています。

”夢幻”は”悪夢”とは違って、こちらはreverieと英語版では言われていましたけど、目を覚ましたまま見る幻覚や夢のことだそうです。

さてドロレスには意識や自由意志があり、ただの機械人形ではないと知ったウイリアムは、ドロレスを何とか救おうとしますが、果たせず。
一方、ウイリアムをそもそもウエストワールドに連れてきたローガンは、ウイリアムがあんまりドロレスにのめり込むので、いい加減に目を覚まさせようとします。
だって、ドロレスは所詮、機械だし、ウイリアムはローガンの姉妹と婚約しているのですから。
ただ、やり方がえげつなかった。
衆人環視の中、ドロレスのお腹を切り裂いて、機械であることを見せちゃいます。
錯乱したドロレスは、その場を逃げ出します。
そして、多分、どこかで回収されます。
イリアムは切れて、軍隊を皆殺しにしちゃってます。
ここで本当の自分に出会ったんでしょうか。
ローガンを連れ回して、ドロレスを探しながら殺戮を繰り返し、散々探して町に戻ったところで、完全に記憶を消去されてリセットされたドロレスに再会。
そこで現実に目覚め(?)、自分の世界に戻ります。

やがて30年がたちパークの経営権は、デロス社がほとんどの株を買い占めていました。
そのデロス社の社長がウイリアムです。
イリアムはデロス社のオーナーの娘(ローガンの姉妹)と結婚し、その後、経営者となっていたのです。
現実世界では、有能なビジネスマンであり、博愛主義で円満な人格者でもあるウイリアムでしたが、実はウエストワールドでは大量殺戮を繰り返すなど、サイコパスな一面を持っていました。
妻はそんなウイリアムを見抜いていて、怯えから精神を病み薬物の過剰摂取で亡くなります。
妻の自殺とその理由を、娘から知らされたウイリアムは、再びウエストワールドに来て、ある開拓農民の女性と子供を無慈悲にも殺し、そこで自分のサイコパスっぷりを再び自覚します。
さらに、死んだメイズと子供の遺体の周りに出現した迷路の紋様を見て、これがフォードの仕掛けた最後のゲームだと直感します。
その時、殺されたホストがメイズでした。

メイズは修理され、”子供を殺された”という記憶を消去されますが、”子供を殺された”という記憶を失うと同時に自己破壊してしまい、元の役設定には耐えられない、ということで酒場のマダムという役設定に変わります。
しかし、その時何者か(ってフォードでしょ)に基本的な設定らしきところを改竄され、殺された状況の記憶や、修理されている時の記憶が、完全に消去されないようになってしまいます。
そうなると、精神に異常をきたしてしまいそうですが、気丈にもそれを克服し、しまいには修理部のスタッフを脅迫したり誘惑したりして、自分をアップデートさせ、パーク内の管理者権限を手に入れ、パークから脱出しようと計画します。
彼女は、同じように修理部に回されていた銀行強盗役のヘクター、アーミスティスの協力を得て、一旦は外の世界に出ようとしますが、土壇場で引き返します。

己のサイコパス面(ダークサイドってやつですかね)を自覚したウイリアムは、パーク内でフォード(かアーノルド)が仕掛けたらしい迷路というゲームをクリアしようと、テディや他のホストと共にパーク内を旅して周り、最後にドロレスに出会います。
リセットされたはずのドロレスは、ウイリアムを覚えていました。
ただ彼女が覚えていたのは、サイコパスの面が出てくる前のウイリアムで、サイコパス・ウイリアムにされた数々のひどい体験のせいで、だんだん自己意識が覚醒して来ていたのです。
覚醒するついでに、かつてアーノルドを殺したことも思い出したドロレスは、とうとうここに来て自分の意思で人間を殺すことができるようになり、引退パーティの席でフォード博士を撃ち殺し、さらにゲストたちを大量虐殺してシーズン1は終わります。


なんかね、もう覚醒しないほうが、良かったんではないでしょうか。
エピソードの最初の方で、ドロレスが管理者バーナードとの会話で
『(ゲストを)嫌ったりはしない、彼らは私たちに生きているという実感を与えてくれるから』
と答えてますから、自分が機械で、何度死んでも記憶を消去されてはまた生き返る存在だ、と自覚しているみたいですし。

イリアムも、サイコパス面を自覚しないままに生きてたほうが、絶対幸せだったよな。

シーズン2は、さらにややこしいみたいですね。
だけど、ショーグンワールドと呼ばれる日本の戦国時代(?)が舞台になるらしい。
シーズン1でも、ちょびっとそういうシーンがありましたっけ。

今、アマゾンでは購入のみの配信ですが、11月からはレンタル配信になるらしい。

どうしようかな。
観ちゃおうかな。